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【大相撲春巡業 会場にいた女性「気の毒に思った」】

京都府舞鶴市での大相撲の春巡業で、土俵上で倒れた舞鶴市長への救命処置を行っていた女性に、日本相撲協会の担当者が土俵から下りる様アナウンスした問題で、会場にいた観客の50代の女性は、NHKの取材に対し、「市長は激しく倒れ込み、危険な状態で、命を救おうと駆けつけた人を排除するアナウンスは気の毒に思った」と話しています。

取材に応じた50代の主婦は、4日は会場の2階にいて、多々見良三市長が倒れた後の様子を動画で撮影していました。

その時の状況について「急に意識を失って後ろに激しく倒れ込んだ。かなり危険な状態だと感じたが、数秒間は誰も近付つかず、このままでは命が危ないと思った」と証言しています。

撮影した動画には、倒れた市長のそばに男性が集まり、その後、女性が駆け寄って救命処置を行う様子が写っています。

暫くしてから、「女性は土俵から下りてください」というアナウンスが流れ、その後、市長は担架で乗せられて搬送されたということです。

アナウンスが流れたことについて「女性は土俵に上れないというルールは理解しているが、命を救おうと善意で駆け付けた人を排除する内容にも取れた。気の毒に思え、もう少し思いやりがあっても良かったのではないか」て話しています。

その上で「市長が一命を取り止めたのは本当の奇跡だと感じている。多くの人がただ見守るしか出来ない中で、迅速に救命行為を行ったのは素晴らしい対応だと思う」と話しています。