俳優 宍戸錠さん死去 86歳

「エースのジョー」という愛称で人気を博し、数々の映画やドラマでアクションスターなどとして活躍した俳優の宍戸錠がなくなりました。86歳でした。

宍戸さんは、昭和8年、大阪で生まれ、日本大学芸術学部演劇科を中退したあと、昭和29年、日活ニューフェイスの第一期生として俳優になり、よくとし、映画「警察日記」の若い巡査役で本格的にデビューしました。

当初は二枚目俳優として売り出していましたが、イメージを変えるため、みずからほおを膨らませる手術を受け、その後は膨らんだほおがトレードマークとなりました。

そして「渡り鳥」シリーズなど数多くの映画で主人公の敵役として出演し、「エースのジョー」の愛称で人気を博しました。

昭和36年には、主演をつとめた「ろくでなし稼業」や「早撃ち野郎」などがヒットして、アクションスターとしての地位を不動のものとし、500本近い映画に出演しました。

映画以外にもNHK大河ドラマ武田信玄」や「葵 徳川三代」など数々のテレビドラマに出演し、貫禄のある演技で存在感を発揮してきました。

また、民放の料理番組のリポーターを務めたほか、バラエティー番組にも出演するなど幅広い分野で活躍し、明るくて気さくなキャラクターで人気を呼びました。

長男の宍戸開さんも俳優として活躍しています。

宍戸錠さんは86歳で亡くなりました。

【渡哲也さん「ご冥福お祈りします」】昭和40年に宍戸錠さんとの共演で映画デビューした俳優の渡哲也さんは「日活の『あばれ騎士道』で錠さんの弟役としてデビューさせてもらいました。ご冥福をお祈りいたします。」とコメントしています。

北大路欣也さん「感謝の気持ちでいっぱい」】

宍戸錠さんが亡くなったことについて、昭和49年に映画「仁義なき戦い 完結篇」などで共演した俳優の北大路欣也さんは「憧れの先輩と仕事をご一緒させていただいた喜び。そしてプライベートでは、野球チームを作って思いっきり楽しんだ思い出。忘れることができません。感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントしました。

松原智恵子さん「優しくて面倒見のいい先輩」】昭和36年の映画「紅の銃帯」で宍戸錠さんと共演した俳優(女優)の松原智恵子さんは「はじめての乗馬シーンで錠さんがいろいろ教えてくださったおかけで撮影がうまくいき、『ちーこ、凄いな馬に乗ってセリフが言えるなんて!』と褒められた事を思い出しました。とても優しくて面倒見のいい先輩でした。心からご冥福をお祈りいたします」とコメントしています。