日本人留学生不明事件、容疑者の男の実名明らかに

フランス東部で日本人留学生、黒崎愛海さんが行方不明になっている事件で、フランス当局は5日、容疑者の男の実名を明らかにしました。

フランスの捜査幹部への取材によりますと、男の実名は「ニコラス・セペダ・コントレラス」で、捜査当局は殺人などの容疑で、この男をすでに国際手配しています。4日からチリやフランスのメディアは、男の実名を紹介し顔写真や動画を報じ始めています。

一方、現在、警察当局は黒崎さんが行方不明になったブザンソンの近郊にある森林地帯で黒崎さんの捜索を行っていますが、地元の新聞によりますと、捜索は2万1000ヘクタールという広い範囲で行われているということです。

「仏当局から複数の個人の特定や、最近の行動について確認するよう要請を受けている」(チリ中央検察庁 アントニオ・セゴビア氏)

こうした中、チリ中央検察庁は先月29日にフランスの捜査当局からセペダ容疑者の捜査への協力の要請を受けたことを明らかにしました。セペダ容疑者をはじめ複数の関係者について、身元の特定や居場所など最近の行動について確認を求められていて、今後、関係当局と情報を共有するということです。

今後、捜査が本格化するものとみられますが、広報担当者は「遺体が見つかっていない状況で容疑者の身柄を拘束することは難しい」としています。