周庭氏ら保釈、トランプ政権「香港製」を「中国製」に明示義務づけ

香港で国家安全法に違反した疑いで10日に逮捕された民主活動家・周庭氏らが保釈されました。一方、アメリカのトランプ政権は、香港への優遇措置の撤廃の一環として、アメリカへの輸出品について「中国製」と明示するよう義務づけると発表しました。

「政治的な目的による摘発で、ばかげている」(民主活動家・周庭氏)

現地11日深夜に保釈された周氏は、香港警察の対応を批判し、「なぜ逮捕されたか分からない。これまでで最も怖かった」と語りました。警察は、周氏が7月以降にSNSを通じて外国勢力と共謀し、中国への制裁や敵対行為を呼びかけたとみていて、周氏は当局にパスポートを押収されたとも明らかにしています。

その後、中国共産党に批判的な論調で知られる香港紙「リンゴ日報」の創業者で周庭氏と同じ日に逮捕された民主派の重鎮・黎智英氏も保釈されました。香港では国家安全法違反の疑いなどで、10日だけで10人が逮捕され、国際社会から非難の声が相次いでいます。

こうしたなか、アメリカのトランプ大統領は11日、ラジオ番組のインタビューで、中国の習近平国家主席について「かつて非常にいい関係だったが今は違う感じを持っている。私は彼と長い間、話していない」と発言。また、トランプ政権は香港にたいする優遇措置を撤廃する一環として、香港からアメリカに輸出される製品について、9月6日以降は「香港製」でなく「中国製」と明示するよう義務づけると発表しました。