“ハマの番長”三浦投手 引退会見「横浜の街に育てられた」
プロ野球の現役最年長、横浜DeNAベイスターズの42歳、三浦大輔投手が20日、今シーズン限りの現役引退を表明し、「横浜の街に育てられた、たくさんの方に応援して頂き、ここまでやっくることができた」と感謝の気持ちを述べました。
「ハマの番長」と呼ばれ、ファンに親しまれた三浦投手は、横浜市内で開かれた記者会見に、トレードマークのリーゼントのヘアスタイルで臨みました。
三浦投手は「横浜の街に育てられ、たくさんの方に応援して頂き、ここまでやっくることができた。感謝の気持ちでいっぱいです」と述べ、今シーズン限りの現役引退を表明しました。
三浦投手は平成4年にドラフト6位で当時の横浜大洋ホエールズに入団。正確なコントロールを持ち味に大洋、横浜、DeNA、と横浜一筋に25年間プレーし、昨シーズンまでプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成し、ここまで172勝しています。
今シーズンは2試合に先発しと勝ち星はなく、引退を決意した理由について「勝てなくなったからです。引退の文字は数年前から頭にあり、先発で勝てなくなったらやめると決めていた」と述べました。
また、三浦投手は平成10年のチームの日本一や自身の150勝達成などを振り返り、「プロに入った時は、まさか25年もやるとは思わず、1年1年が勝負だと思っていた。勝った時に多くのファンが喜んでくれたのがいちばんうれしかっ。苦しいときもあったが、たくさんのファンに支えられ、三浦大輔は幸せ者だと思う」との感謝の思いを口にしました。
今後については、「現役は卒業しますが、野球からは卒業しない。リーゼントも卒業しません」と話していました。
球団によりますと、今月24日に横浜スタジアムで行われるレギュラーシーズンの本拠地最終戦で、三浦投手の登板を予定しているということです。
また、球団では、三浦投手がつけている背番号「18」について、後継者にふさわしい選手が現れるまで、欠番にすることにしています。
【高校時代の恩師「良く頑張った」】三浦大輔投手が今シーズン限りで現役引退を表明したことについて、奈良県にある母校の高田商業で、当時、監督を務めていた山下善啓さんは「よくここまで頑張ってきたと思います」とねぎらいの言葉をかけていました。
奈良県出身の三浦投手は高田商業で3年の夏に奈良大会の決勝で敗れ、甲子園には出場できませんでしたが、平成4年にドラフト6位で当時の横浜大洋ホエールズに入団しました。
高田商業の監督だった山下さんは、高校時代の三浦投手について「当時からコントロールが抜群で、ボールにキレがありました。すごい速球を投げるわけじゃないのに、気付いたら完封しているようなピッチャーでした」と当時を振り返りました。
また、プロ野球で25年間、プレーしたことについて、「ここまで活躍するとは想像していませんでしたが、よく頑張ってきたと思います。来年から活躍する姿見ることができないのがさみしいです」と話していました。
そのうえで「まずゆっくり体を休めてほしいです。そして将来、プロ野球の監督になって、ファンに夢を与えてほしい」と期待していました。
【引退惜しむ横浜ファン】チームの地元、横浜市のファンからは引退を惜しむ声が聞かれました。
30年間以上チームのファンだという横浜市の43歳の男性は「引退を知って涙が止まりませんでした。チームだけでなく自分にとっても心の支えてほしかったので、残念でなりません」と話していました。
また、横浜市の22歳の男性は「三浦選手の背番号のついた最新のユニフォームを球場のショップで買いました。子どものころからの大ファンなので本当に悲しいです。横浜に支えてくれてありがとうと伝えたいです」と話していました。