ハロウィーン前のトラブル 渋谷区長が改めて法令順守呼び掛け

31日のハロウィーンを前に、東京都渋谷区繁華街でトラブルが相次いだ事を受けて、渋谷区の長谷部健区長は、「大変憤りを感じ、到底許せるものではない」と強く非難した上で、法令やマナーを守る様改めて呼び掛ける緊急のコメントを発表しました。

東京都渋谷区のスクランブル交差点周辺にはこの週末、仮装した若者や外国人などが大勢集まりました。

軽トラックが取り囲まれて横倒しにさせられる被害が出る等トラブルも相次いだ他、路上には割れた酒の瓶とみられるガラスの破片や空き缶等のごみが散乱しました。こうした状況を受けて、渋谷区の長谷部健区長は、緊急のコメントを発表しました。この中で、長谷部区長は「複数の逮捕者が出たり被害届が出される等、大変憤りを感じる。ハロウィーンに置いて周囲に迷惑をかける事なく、健全に楽しんでいる方はいるし、日頃から真に渋谷の街を愛し、誇れる様努力している方たちもいる。そういった努力や思いを踏みにじる一連の行為は到底許せるものではない」と、強く非難しています。

その上で、「31日のハロウィーンに置いては、決して周囲に迷惑をかけることなく、マナーや法令を守り健全に楽しむ様お願いします」と、改めて呼び掛けています。

【31日向けて対策強化に乗り出す商店も】

この週末、ハロウィーンで仮装した人たちで混雑した渋谷では、31日に備えて建物内に人が入って来ない様対策を強化する店も出ています。このうち渋谷区宇田川町にある衣料品店では、毎年、ビルの通路や階段で仮装した人が座り込んだり化粧をしたりする為、今年は今月26日に閉店となる午後9時以降、ビルの通路にプラスチック製のチェーンをかけましたが、翌朝、半分に切られていたのを見つけたということです。

店によりますと、毎年、店の周辺はハロウィーン当日が最も混雑するということで、31日に向けては通常通り営業はするもののビルの通路の扉を閉め、更にその上から網をかけて人が入って来ない様対策を強化することにしています。

又、ハロウィーン前や当日の売り上げは、毎年、通常に比べて、半分程に落ち込むということです。

「SAKAZEN渋谷店」店長の佐々木憲一さんは「本当はハロウィーンを商売にもつながけたいのですが、騒動の大きくても毎年、対策に追われ終わります」と話していました。

この他居酒屋では、この週末、立ち止まった人たちによって店の入り口が塞がれ、看板が壊れる恐れもあった為スタッフを見張り役として店の前に立たせました。

31日は、閉店時間を通常よりも2時間半程早めることにしています。

店長の遠藤寿子さんは」「警察には夜遅くまで見回りを強化して欲しい。店の中にいるだけでも恐怖を感じるので警察や行政で対策を強化して欲しい」と話していました。

ハロウィーンごみ袋5万枚を無料で配布 メーカー】

一方、31日のハロウィーンに向けて、ごみへの備えも進められています。渋谷区幡ヶ谷にあるごみ袋メーカーでは、去年から渋谷区の要請を受けてごみ袋を無料で提供していて、今年も5万枚を用意しました。

ごみ袋は、オレンジ色でハロウィーンにちなんで、カボチャをくり貫いて作った飾り物をイメージしたものになっています。

ごみ袋は、31日にハロウィーンで訪れた人たちやごみ拾いのボランティアの人たちに配られる予定です。

「日本サニパック」の小塩勝男経営企画部部長代行は「たくさんの人にごみ袋を受け取って貰って、自分のごみは自分で持ち帰り、綺麗な渋谷を作ろうと呼び掛けていきたい」と話していました。