プロ野球 衝突防止ルールの見直し検討へ

プロ野球で、今シーズンから導入されたホームベース上のクロスプレーで危険な接触を防ぐ新ルールについて、運用基準の見直しが後半戦に向けて進められることになりました。

新ルールは選手の安全を守ることを目的に導入されたもので、ランナーがキャッチャーなどに故意に衝突することや、ボールを持っていないキャッチャーなどがランナーの走路を塞ぐ事などが禁止されています。

このルールはこれまでに4回適用されましたが、各球団からは特に、キャッチャーが認められる立ち位置について基準が分かりにくいなどと意見書や質問書が相次いでだされました。

こうした事態を受けて、NPB=日本野球機構では7月18日から始まる後半に向けて運用基準の見直しを検討することになりました。

関係者によりますと、ランナーの走塁やキャッチャーの立ち位置が故意によるものだったどうかを重視して、ルールを分かりやすく適用していく方針だということです。

NPBでは、運用基準の見直しを検討する理由について「新ルールの導入で、危険なプレーが無くなり効果もあるが、各球団からの指摘を受けてより分かりやすいルールにしていきたい」と話しています。

ホームベース上のクロスプレーで危険な接触を防ぐ新ルールは、選手の安全を守ることを目的に、今シーズンから導入されました。ルールでは、ランナーが、キャッチャーなどに故意に衝突することが禁止されていて、この場合、ランナーがアウトになります。一方、キャッチャーなどは、ボールを持たずにランナーの走路に入ることができず、走路をふさいで「ブロック」したと判断された場合は、相手に得点が認められます。

新ルールは、5月6日の西武対日本ハムの試合で、ワイルドピッチでホームベースのカバーに入った西武の高橋光成投手が、滑り込んできたランナーの走路をふさいだとして初めて適用されました。その後、5月11日の阪神対広島、6月12日のオリックス対DeNA、さらに、6月14日広島対西武で適用され、いずれもキャッチャーが、ランナーの走路を塞いだとしてアウトの判定がセーフに覆りました。特に、広島対西武では判定が覆ったことで、広島のサヨナラ勝ちが決まりました。

新ルールの基準を巡っては、各球団が、春のキャンプで審判とともに想定練習を行って確認してきましたが、シーズンに入ってから阪神やヤクルトが意見書を出したほか、西武も質問書を出すなど、問い合わせが相次いでいます。