「硫黄島の星条旗」米兵1人は別人と発表

最も有名な戦争写真の1枚として知られる、硫黄島に星条旗を打ち立てるアメリカ兵の写真をめぐり、海兵隊は23日、そのうちの1人が70年以上もの間、別の人物として誤認されていたと発表しました。

この写真は1945年、太平洋戦争の激戦地だった硫黄島の摺針山にアメリカ兵が星条旗を打ち立てた瞬間を収めたもので、首都ワシントンにある海兵隊記念碑のモデルともなっています。

ただ。この写真をめぐってはドキュメンタリーを製作していた歴史愛好家らが、去年、写っている6人のうち、海軍の衛生下士官だったブラットリー氏とされる人物について、装備などから別人の可能性があると指摘。海兵隊もこの春から調査した結果、写っていたのはブラットリー氏ではなく、海兵隊の1等兵だったシュルツ氏だったとの見解を23日発表しました。

現地メディアによりますと、95年に死去したシュルツ氏は生前、「自分は掲げた一人だった」と一度だけ家族に漏らし、妻が「あなたは英雄よ」と称賛したところ、「ただの海兵隊員だ」とだけ語ったということです。