あおり…40代男の逮捕状請求、「大阪・福井にいる」車返さず

ディーラーから貸し出された高級外車が“あおり運転”を繰り返したとみられる事件で、車を借りた男が「大阪にいる」「福井にいる」などとディーラーに話して、期間内に車を返さなかったことが関係者への取材で分かりました。警察は40代のこの男の逮捕状を請求しました。今月10日、常磐自動車道で男性が、“あおり運転”をされた上に、男から何度も殴打される暴行を受けた事件。警察は16日、40代の男に傷害の疑いで逮捕状を請求しました。

新たに分かった事実があります。それは・・・走行距離2000キロ。“あおり運転”に使われた白い高級車は、横浜市内にあるディーラーから3日間という約束で男に貸し出された試乗車でした。

関係者によると、ディーラーは再三にわたり返却を呼びかけましたが、男は返却期限を大幅にすぎた20日後まで、返却に応じなかったといいます。貸し出された際、車の走行距離は2800キロだったのに対し、返却時は4900キロ。およそ20日後で2000キロ。青森から鹿児島まで高速で場合の距離に相当します。

「大阪にいる」(男・先月25日)

「福井にいる」(男・今月5日)

ディーラーに、そう説明していたという男。

試乗車は、先月23日に愛知県と静岡県で、そして今月10日、茨城県で“あおり運転”をしたとみられています。この車にドライブレコーダーは搭載されていませんでしたが、茨城県警は15日、車を押収、詳しく調べています。

またも繰り返された“あおり運転”。2年前、萩山嘉久さん夫婦は東名高速で“あおり運転”を受け、追い越し車線に無理やり停車させられ、後続者に追突され死亡しました。萩山さんの母は、今回の“あおり運転”に対して、憤りあらわにします。

「あの映像を見て、また似たような人が出てきたわと思って、どうしておかしな人がいるんだかね。車は凶器だね」(息子の嘉久さん夫婦を亡くした 萩山文子さん)警察は“あおり運転”の摘発を強化していますが“あおり運転”自体は一向に減っていないと、文子さんは感じています。

「よっぽど罪を重くしないと、また第3弾(の事件)が出ないとは言い切れない」(息子の嘉久夫婦を亡くした 萩山文子さん)