「日本国の責任」明確化 “慰安婦”妥結で韓国重視

従軍慰安婦問題の決着を目指す日韓外相会談はこの後、ソウルで行われます。日本側は、これで問題の最終決着とすることやソウルにある慰安婦を象徴する像の撤去も求めます。また、おわびと反省を表明した歴代総理の手紙と同様のものを新たに検討しています。一方の韓国側は、日本が国家としての責任や謝罪を表明することや数十億円規模の元慰安婦を支援するための基金をつくることを求めています。韓国側は最終的な決着に踏み切れるのでしょうか。

韓国側は元慰安婦たちの名誉の回復を最も重視していて、そのためには慰安婦問題について、日本に「国の責任」を認めさせなくてはいけないと考えています。韓国政府関係者も27日に行われた局長協議で「日本政府の責任を明確にして妥結する方法を模索した」と述べています。韓国側としては、安倍総理大臣の手紙の文言や基金の名称など、どんな形であれ、日本に国の責任を認めさせれば、元慰安婦や国民の理解を得られると考えています。日本側が重視している慰安婦像の撤去についても、日本が国の責任を認めて最終妥結すれば、支援団体を説得できるとみています。交渉に携わる韓国政府関係者は「28日午後3時すぎに予定されている共同記者会見で、国の責任についても説明できると思う」と話していて、外相会談での最終妥結に自信をのぞかせていました。